マウントデリシャスの日記です。


by mtdelicious
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黒い太陽〜1995皆既日食の記憶

いまさら皆既日食の映像をパソコンで見てたら色んな記憶が蘇って来た。


インドでの日食の事を聞いたのは、初のソロあるアルバム「不思議な旅」のレコーディング中。
あの頃は5年ぶりに日本に帰って来たばかりで、すべてが漠然としていて、思た事は瞬時に事項していたし、人との出会いとか,不思議なことが次から次へと起こっていた。

タイミング的にあまりに丁度良かったので友達のライター,カメラマンと共に皆既日食を見にインドへ行く事にしたのだった。
そしてレコード会社のディレクターがプロモーションビデオに皆既日食トリップをおさめる事に決めたので,映像ディレクター、カメラマンなどを含めて6人の旅になった。



レコーディングが終わった次の日に飛行機に乗って,最初の1週間は聖地バラナシやガンジス川で 撮影し、当時毎年インドに撮影しに行っていた友人のカメラマンに連れられて、当日はラジャスターンの砂漠のどこかにある、古いイスラム教の寺院へ行った。

5階建ての塔などもあり、そこにはたくさんのヒッピー,カメラマン、科学者などが500人ぐらいい集まっていた。
ヒンズー教はみんな不吉だからと家の中にいるらしく、インドなのにインド人を全く見かけなかった。
俺たちは敷地の中のひとつの建物に忍び込み、屋上で6人だけの完全なプライベートを確保した。



気付くと快晴の朝、7時半頃気付いたらもう太陽は欠け始めていた。

日食が始まってから、月が完全に入るまでの約50分ぐらい、みんなそれぞれバラバラな場所にいて誰もしゃべらない,不思議な時間だった。

ビデオのカメラマンだけが、たまに俺を撮影している。
晴れているのにどんどん薄暗くなっていき、風が吹き,鳥が狂ったように鳴いて飛び回っていた。



まだ少しかかるかなと思っていたら、その瞬間は突然やって来た。
夜とは違う、暗いのにわずかに明るさが残った、昔の西部劇の夜のシーンのような不自然な闇。

大昔の人達はこれを見て世界が終ると思っただろうと想像できる。
今回のは長かったらしいけど,その時のはたったの40秒ぐらい。
もっと長く見ていたかったのに、気付くと地響きのような声が回りから聞こえて来る。

それに驚いた直後、すぐに自分もうわーっと声を上げている。
完全な日食のあとで、新たな最初の光が出てくるのがわかったからだ。



頭では理由がわからない。
ただ月が太陽の前を通り過ぎるだけなのに、無意識に大きな感動が突き上げて来る。
とにかく何か巨大な物か貴重な物が生まれているという予想もしない興奮だった。

そこにいたあらゆる国のあらゆる人達が全員涙をうかべて叫んでいると感た。
そしてたぶん1分ぐらいで闇は消え、薄暗い朝が蘇り、月は通り過ぎて行った。

その間約1時間。
またみんな別々の場所で黙ってぐったりしている。
なぜか全く動けない、ほとんど記憶もない不思議な時間だった。 



俺は帰りの車の中で具合が悪くなり、高熱が出て2日間寝込んだ。
なので最後はホテルの部屋でBIG LOVEを歌ってるシーンを撮影して、それがビデオの後半、どんどん欠けて行く太陽の合間に挿入されている。


その後は当初の3人で1月間,インドを放浪。
砂漠の地平線が数えきれないラクダによって埋め尽くされているのを見たり、ゾウに乗ってお城に登ったり、難民のようにインド人とギューギュー詰めの夜行バスで移動したりした。

最後にたどり着いたゴアのビーチで旅の打ち上げ。
フランシスコ ザビエルが宣教したキリスト教の土地なのでビーフカレー喰ったり、酒飲んで夜の海に入ったり。



すべてが現実の事じゃない、夢のシーンのような記憶として残っている。
今まで気付かなかったけど、とてもラッキーだったんじゃないかと思う。

http://eclipse.yahoo.co.jp/archive/index.html
皆既日食のページ。







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by mtdelicious | 2009-07-27 03:06 | shake